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【網羅版】おせち料理の中身一覧|意味を知れば、お重を開けるのがもっと楽しくなる

きらびやかなお重の蓋を開ける、お正月の朝。そこには、色とりどりのお料理が宝石のようにぎっしりと詰められています。

黒豆、数の子、栗きんとん…。どれも美味しくてお正月らしいけれど、「このお料理、どうして毎年入っているんだろう?」「一つひとつに、どんな意味があるのかな?」と、お子さんに聞かれて答えに困った経験はありませんか?

この記事では、そんなおせち料理の中身に焦点を当て、ほぼ全ての料理を網羅する形で、一品一品に込められた願いや意味を詳しく解説していきます。まるでおせち料理の図鑑のように、楽しみながら読んでみてくださいね。

そもそも、おせち料理がなぜお正月に食べられるようになったのか、その歴史や由来については、まずこちらの記事をご覧ください。

目次

お重は願い事の宝石箱!料理の種類と構成

おせち料理は、大きく分けて「祝い肴」「口取り」「焼き物」「酢の物」「煮物」の5種類で構成されています。これらをバランス良くお重に詰めることで、見た目も華やかで、味のバリエーションも豊かな祝い膳が完成します。

おせち料理の一つひとつは、ただの美味しいおかずではありません。家族の健康や商売繁盛、子孫繁栄など、具体的な願いを託された「縁起物の宝石」なのです。

それでは、カテゴリーごとに、どんなお料理があるのか見ていきましょう。

第1章:祝い肴(いわいざかな)|これさえあれば新年を祝える

祝い肴は、おせちの中でも最も基本となる三品のこと。「これさえあれば、お正月のお祝いができる」と言われるほど重要な存在です。関東と関西で少し内容が違うのも面白いポイントです。

料理名込められた願い由来・意味の解説
黒豆 (くろまめ)無病息災・勤勉「まめ」は元来、丈夫・健康を意味する言葉。「まめに元気に働けるように」と願いを込めます。黒色は邪気を払う色ともされています。関西ではシワなくふっくらと、関東ではわざとシワを寄せて「シワが寄るまで長生きできるように」と願うこともあります。
数の子 (かずのこ)子孫繁栄卵の数が非常に多いことから、たくさんの子宝に恵まれ、家系が代々続いていくようにという願いが込められています。「ニシン(二親)」の卵であることから、両親の長寿を願う意味も加わります。
田作り (たづくり) / ごまめ五穀豊穣**【関東の祝い肴】**その昔、片口鰯(かたくちいわし)を田んぼの肥料にしたところ、五万俵もの米がとれるほど大豊作になったという言い伝えから。豊かな実りを願う一品です。
たたきごぼう開運・家の安泰**【関西の祝い肴】**ごぼうは地中深くに根を張るため、家の土台がしっかりするようにという願いが込められます。また、叩いて身を開くことから「開運」を意味する縁起物です。

第2章:口取り(くちとり)|宴の始まりを彩る華やかな品々

お酒の肴になるような、甘みがあって彩りの良い料理です。宴の始まりを告げる、前菜のような役割を担います。

料理名込められた願い由来・意味の解説
紅白かまぼこ魔除け・神聖半円の形が新年に昇る「初日の出」を象徴しています。赤色は魔除けや慶びを、白色は清浄や神聖さを表す、おめでたい一品です。
伊達巻 (だてまき)学業成就・知識形が昔の書物である巻物に似ていることから、知識が増え、学問や習い事が上達しますようにという願いが込められています。「伊達」という言葉には華やかさという意味もあります。
栗きんとん金運上昇・豊かさ鮮やかな黄金色を財宝にたとえ、豊かな一年を願います。「きんとん」は「金団」と書き、金の布団という意味もあり、商売繁盛の願いも込められます。また、栗は「勝ち栗」とも言われ、勝負運上昇の願いも託されます。
錦卵 (にしきたまご)財宝・豪華さ卵の黄身を「金」、白身を「銀」にたとえ、その二色が美しいことから「錦」という名が付きました。豪華な錦織のように、晴れやかな一年を願います。
くわい立身出世水田で栽培される野菜で、立派な芽がぐんと伸びる姿から「芽が出る」、つまり出世を願う食材として用いられます。
ちょろぎ長寿シソ科の植物の根の部分を赤く染めたもの。「長老喜」「長呂貴」などの漢字が当てられ、長寿を願う縁起物です。黒豆に添えられることが多いですね。
金柑 (きんかん)富・財産「金柑」に「金冠」の字を当て、その名の通り富や財産を象徴する縁起物です。
お多福豆 (おたふくまめ)招福その名の通り「多くの福を招く」ことを願う縁起物です。ふっくらと大きく、優しい甘さが特徴です。

第3章:焼き物(やきもの)|海の幸に長寿と出世を願って

縁起の良い海の幸を、豪華に焼き上げたお料理です。お重の中を一層華やかにしてくれます。

料理名込められた願い由来・意味の解説
海老 (えび)長寿腰が曲がった姿や長いひげがお年寄りを連想させることから、「腰が曲がるまで長生きできますように」という長寿への願いが込められています。脱皮を繰り返す姿から、出世を願う意味もあります。
鰤の焼き物 (ぶり)立身出世鰤は成長するにつれて名前が変わる「出世魚」の代表格(関東:ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ、関西:ツバス→ハマチ→メジロ→ブリ)。仕事での成功や出世を願って食べられます。
鯛の焼き物 (たい)祝賀・めでたい「めでたい」という語呂合わせから、お祝いの席には欠かせない魚。七福神の恵比寿様が持っていることからも、縁起が良いとされています。
蛤 (はまぐり)夫婦円満・良縁対になっている貝殻でなければぴったりと合わないことから、一生添い遂げる伴侶に巡り合えるように、また夫婦仲がいつまでも良いようにという願いが込められています。

第4章:酢の物(すのもの)|箸休めにさっぱりと、平和を願って

濃い味付けの多いおせちの中で、さっぱりとした口直しになるのが酢の物です。

料理名込められた願い由来・意味の解説
紅白なます平和・平安お祝いの水引をかたどったもので、一家の平和を願います。大根と人参は大地に根を張ることから、家の土台がしっかりすることも願っています。
酢れんこん将来の見通したくさんの穴が開いていることから、「将来をよく見通せるように」という願いが込められます。先行きが明るい一年になるようにという祈りです。
菊花かぶ (きっかかぶ)長寿・繁栄かぶを菊の花にかたどった、見た目にも美しい一品。菊は日本の国花であり、邪気を払い長寿をもたらす花とされていることから、繁栄と健康を願います。
コハダの粟漬け五穀豊穣・立身出世コハダも成長するにつれて名前が変わる出世魚の一つ。粟は五穀豊穣を意味し、出世と豊かな実りの両方を願う縁起物です。

第5章:煮物(にもの)|山の幸に家族の絆と繁栄を願う

様々な山の幸を一つの鍋で煮ることから、「家族が仲良く結ばれますように」という願いが込められています。筑前煮などが代表的ですね。

料理名込められた願い由来・意味の解説
里芋 (さといも)子孫繁栄親芋にたくさんの子芋がつくことから、子宝に恵まれますようにという願いが込められています。
昆布巻 (こぶまき)長寿・喜び「こぶ」が「よろこぶ」に通じることから、一家の発展を願う縁起物です。また、「養老昆布(よろこぶ)」と書いて長寿の願いも込められます。
手綱こんにゃく良縁・夫婦円満こんにゃくを結んだ形が手綱に似ていることから。手綱を締めるように心を引き締め、また結び目があることから良縁や家庭円満を願います。
たけのこ子孫繁栄・成長天に向かってまっすぐ、すくすくと育つ姿から、子供の健やかな成長や、家が代々栄えることを願います。
しいたけ健康・元気陣笠(じんがさ)の形に似ていることから、元気・壮健であることを願います。飾り切りで亀の甲羅の形にすることもあり、その場合は長寿を意味します。

まとめ

こうして見てみると、お重の中は家族を思う温かい願いでいっぱいですね。一つひとつのお料理に込められた意味を知ると、おせち料理をいただく時間が、より豊かでありがたいものに感じられるのではないでしょうか。

来年のお正月、お重の蓋を開けるとき、ぜひご家族で「このお料理には、こんな意味があるんだって」とお話ししてみてください。きっと、いつもよりずっと美味しく、そして心温まるひとときを過ごせるはずです。

あなたとご家族にとって、素晴らしい一年になりますように。

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このブログを運営している人

はじめまして、こよみです。
料理や掃除、季節の行事から人間関係の小さなコツまで、暮らしにまつわる疑問を探求し、試行錯誤を重ねるでのが私のライフワークです。
モットーは、『どんな小さな疑問も、暮らしを豊かにするヒントになる!』

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