こんにちは、こよみです。
お正月が近づくと、少し悩むのが「お年玉」の準備。
銀行員時代、年末の窓口は「新札への両替」で大混雑するのが風物詩でしたが、最近は少し様子が変わってきました。
「子どももスマホ決済がメイン」
「現金を触らせる衛生面が気になる」
そんな背景から、「お年玉をキャッシュレスで送金してもいいの?」という相談を受けることが増えています。
今回は、FP(ファイナンシャルプランナー)の視点から、「キャッシュレスお年玉を『金融教育』に変えるコツ」も含めて、メリット・注意点を解説します。

お年玉をキャッシュレスで渡すのはアリ?
結論から言うと、**「相手(親)の同意があれば大アリ」**です。
こよみメモ実は、金融庁も金融経済教育を推進しており、子ども時代からデジタルなお金に触れることは、現代のリテラシー教育として理にかなっています。
実際、以下のようなケースでは現金よりも喜ばれることがあります。
- 親御さんが「お小遣いを電子マネーで管理させたい」と考えている
- 子ども自身がすでにキャッシュレス決済に慣れている
- 遠方に住んでいて、直接会うのが難しい
一方で、「情緒(風情)」の面では賛否両論あるのも事実です。
特に祖父母世代からすると「データのやり取りなんて味気ない」「孫の喜ぶ顔が見えない」と感じるのも無理はありません。
キャッシュレスにする場合は、**「誰にあげるか(関係性)」と「どう渡すか(演出)」**のバランスを考えることが大切です。
FPが教える!キャッシュレスお年玉の「3つのメリット」
「便利だから」というだけでなく、FPとしては**「お金の勉強になる」**という点を強く推したいと思います。
① 「見えないお金」を管理する練習になる(金融教育)
これが最大のメリットです。
現金は使うと手元からなくなりますが、キャッシュレスなら**「利用履歴(ログ)」**が残ります。
親子でスマホを見ながら、「何に使ったか」「あといくらあるか」を振り返ることができます。これは、いわば**「自動記帳されるお小遣い帳」**のようなもの。
「見えないお金」をコントロールする予算管理能力を養う、絶好のツールになります。
② 紛失・盗難リスクの低減
お正月の人混みで財布を落としてしまった…という悲劇は意外と多いものです。
現金の場合、落としたら戻ってくる可能性は低いですが、スマホやICカードであれば、**「利用停止」**の手続きをとることで、残高を守ることができます。
親御さんにとっても、この安心感は大きなポイントです。
③ ポイントという「利息」の感覚
現金をタンスにしまっておいても増えませんが、キャッシュレス決済には「ポイント還元」があります。
「工夫して使うと、お金(価値)が増える」という体験は、将来の資産運用(ポイ活含む)の入り口として非常に有効です。
ここだけは注意!「お金の痛み」と「親の同意」
便利な反面、デジタルならではの落とし穴もあります。
① 「Pain of Paying(支払いの痛み)」が薄い
行動経済学では、現金を支払う瞬間の心理的負担を「支払いの痛み(Pain of Paying)」と呼びます。
キャッシュレスはこの「痛み」が極端に少ないため、ゲーム感覚で課金してしまったり、あっという間に使い切ってしまうリスクがあります。
<FPからのアドバイス>
渡すときに、「これは魔法の数字じゃなくて、お父さんが一生懸命働いたお金と同じ価値なんだよ」と、現金を一度見せてからチャージするなどの工夫をすると、お金の重みが伝わりやすくなります。
② 親の同意が必須(アカウント問題)
子どもの年齢によっては、自分のスマホを持っていない場合も多いです。
その場合、親のスマホ(アカウント)に送金することになりますが、家庭によっては「生活費と混ざるから嫌だ」「子ども専用の管理方法が決まっていない」ということも。
サプライズで送るのではなく、事前に**「キャッシュレスで送っても迷惑じゃない?」**と一言確認するのがマナーです。
③ お正月らしさが薄れる
ポチ袋を開ける瞬間の「ワクワク感」は、やはり現金ならではの体験です。
スマホに通知が「ピロン」と来て終わり、では少し寂しいですよね。この「味気なさ」をどう補うかが、キャッシュレスお年玉の成功のカギです。
▶ 2026年版|迷ったらコレ!お年玉の金額相場
キャッシュレスで送る場合も、金額の相場は基本的に現金と同じです。
「いくら送ればいいんだっけ?」と迷った時の参考にしてください。
| 年齢(学年) | 金額の相場(目安) | 備考 |
| 未就学児 | 500円 〜 1,000円 | お菓子やおもちゃが買える程度。 |
| 小学校(低学年) | 1,000円 〜 3,000円 | お札1〜3枚のイメージ。 |
| 小学校(高学年) | 3,000円 〜 5,000円 | ゲームソフトなどを考慮する額。 |
| 中学生 | 5,000円 | 5,000円で統一する家庭が多いです。 |
| 高校生 | 5,000円 〜 10,000円 | 1万円が上限の目安。 |
| 大学生 | 10,000円 〜 | アルバイトをしている場合は渡さないことも。 |
<FPからのワンポイント>
- 忌み数に注意: キャッシュレスだと「1円単位」で送れてしまいますが、死(4)や苦(9)を連想させる数字は避け、キリの良い数字にするのがマナーです。
- 親戚ルールを優先: もし親戚間で「小学生は一律3,000円」などの取り決めがある場合は、そちらを最優先してくださいね。
年齢別・おすすめの渡し方ガイド
子どもの成長段階に合わせて、ベストなツールを選びましょう。
未就学児〜小学校低学年:【現金一択】
この時期は、物理的なコインやお札の重み、手触りを知ることが大切です。
「100円が10個で1000円になる」といった感覚や、お店屋さんごっこでお金の計算を学ぶためにも、ここはあえて**現金(ピン札)**を用意してあげるのがベストです。
小学校高学年〜中学生:【交通系IC or 図書カードNEXT】
行動範囲が広がる時期ですが、まだスマホ決済は心配…という家庭も多いです。
そんな時は、SuicaやPASMO(交通系IC)へのチャージがおすすめ。「移動」や「コンビニでの軽食」に使えます。
また、「本を読んでほしい」という願いを込めて、メールやLINEで送れるデジタル版の図書カードを送るのも素敵ですね。
高校生以上:【QR決済(PayPayなど)】
もうスマホは生活の一部です。PayPayなどの送金機能を使えば、離れて暮らす姪っ子・甥っ子にも一瞬で届きます。
★こよみ流の裏技
ただ渡すのではなく、「使い道をあとでLINEで報告すること」を条件にすると、コミュニケーションも生まれて一石二鳥です。
キャッシュレスでも「お年玉感」を出す演出
味気なさを消すための、ちょっとした工夫をご紹介します。
- ポチ袋に「目録」を入れるポチ袋の中に「金 壱萬円(PayPayにて送金済)」と書いたメモや、QRコードを印刷した紙を入れます。これなら「ポチ袋をもらって開ける」という儀式も楽しめます。
- メッセージ機能を活用する多くの送金アプリにはメッセージカード機能があります。「勉強頑張ってね」「大切に使ってね」の一言があるだけで、それは単なるデータ移動ではなく、立派な贈り物になります。
まとめ|キャッシュレスは「次世代の金銭教育」だ
お年玉のキャッシュレス化は、単なる手抜きではありません。
見えないお金とどう付き合うか、そのリテラシーを育てる**「最初の教育機会」**になり得ます。
- 新札を用意する手間がない(銀行員的にも助かります笑)
- 履歴が見えて管理しやすい
- 遠方でもすぐに渡せる
こうしたメリットを活かしつつ、ポチ袋に手紙を添えるなどの「アナログな温かみ」も忘れない。
そんな**「ハイブリッドお年玉」**が、2026年のニュースタンダードになるかもしれませんね。
今年のお正月が、気持ちよくスタートできますように。
※記事の内容についてのご注意
本記事は、FPとしての知見や銀行員時代の経験を基に執筆していますが、すべてのご家庭における正解を保証するものではありません。
キャッシュレスの導入や金額の決定は、各ご家庭の教育方針や相手との関係性を踏まえ、ご自身の責任において判断してくださいね。








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