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【喪中の年賀状】と悩んだら。期間・範囲・はがきはいつまで?の疑問をスッキリ解決!

こんにちは! 日々の暮らしの「なぜ?」を探求するブログ、「こよみ暮らし」の“こよみ”です 。   

大切な方が亡くなられたあと、慌ただしい日々の中で、ふと年末が近づいていることに気づく。「年賀状、今年は…どうしたらいいんだろう?」と、悩んでしまいますよね。

私自身、暮らしの中の様々な行事について調べるのがライフワークですが 、特に喪中のマナーは奥深く、いざ当事者になると「あれ?これで合ってる?」と不安になることばかりです。   

  • 喪中の「期間」って、いったいいつまで?
  • 「範囲」は、どこまでの親族が対象なの?
  • 「喪中はがき」は、いつまでに出すのが正解?

こうした素朴だけれど大切な疑問を、読者の皆さんと一緒に解決していきたい。そんな思いで、徹底的に調べてみました 。   

この記事が、あなたの不安を少しでも和らげるお手伝いができれば嬉しいです。

目次

1章:喪中の年賀状の期間はどのくらい?

まず、いちばん気になる「期間」の問題から見ていきましょう。年賀状を控えるべき喪中期間は、いつからいつまでなのでしょうか。

結論:一般的には「約1年間(一周忌まで)」です

喪中の期間は、故人が亡くなられてから約1年間、すなわち「一周忌(いっしゅうき)法要」までとされています 。   

「喪(も)」というのは、故人の死を悼み、一定期間、お祝いごとや社交的な集まりを避けて静かに身を慎むことを意味します 。年賀状は、新年を「お祝いする」ご挨拶状ですから、この喪に服している期間(喪中)に新年を迎える場合は、送るのを控えるのが古くからの慣習なんですね。   

「忌中(きちゅう)」と「喪中(もちゅう)」の違い

この二つ、よく混同されがちですが、意味も期間も異なります。

  • 忌中(きちゅう) 故人が亡くなってから四十九日法要までの期間です 。もともとは神道で「穢れ(けがれ)」を他に移さないよう家に籠る期間とされていましたが、仏教の四十九日と合わさり、現代では最も身を慎むべき期間とされています。   
  • 喪中(もちゅう) この忌中を含む、約1年間の、より長い期間を指します 。儒教の教えに由来するとも言われ、忌中が明けたあとも、故人を偲び、悲しみを乗り越えていくための大切な期間とされています 。   

年賀状に関しては、この長いほうの「喪中」を基準に考えます。

故人との関係で期間は変わる?

「1年間」というのは、実は「父母」や「配偶者」など、最も近しい関係(一親等)の場合が基準になっています 。   

歴史をさかのぼると、明治時代に「太政官布告(だじょうかんふこく)」という法律で、故人との関係性によって喪に服す日数が細かく決められていた時期がありました 。   

  • 一親等(父母、配偶者、子):12ヶ月〜13ヶ月    
  • 二親等(祖父母、兄弟姉妹、孫):3ヶ月〜6ヶ月    

現代では、この太政官布告は法的な効力を失っていますが 、この「関係性によって期間が異なる」という考え方は慣習として残り、上記の期間がひとつの目安とされています。   

【こよみの豆知識】期間が年内で明けても「初めてのお正月」が大切

ここで、多くの方が迷われるポイントがあります。 「たとえば5月に祖父が亡くなった場合、喪中期間の目安(6ヶ月)だと11月に明ける。じゃあ年賀状は出してもいいの?」という疑問です。

これは、たとえ目安の期間が年内に終わったとしても、故人が亡くなってから「初めて迎えるお正月」であることに変わりはありません。

喪中はがき(年賀欠礼状)は、「喪中のため、新年のご挨拶を失礼します」というお知らせです。 年の前半に亡くなられた場合でも、一周忌を迎える前のお正月は、やはり故人を偲ぶ気持ちが強い時期。そのため、不幸があった時期に関わらず、初めて迎える新年は喪中にあたると考え、年賀状を控えるのが現代の一般的な考え方とされています 。   


2章:年賀状の喪中の範囲を教えて

次に、「誰が亡くなったら」自分は年賀状を控えるべき喪中にあたるのか、その「範囲」についてです。

結論:一般的には「二親等(にしんとう)まで」が目安

年賀状のやり取りを控える喪中の範囲は、一般的に「二親等まで」の親族とされています。

「親等」というのは、親族関係の近さを表す単位ですね。 自分(または配偶者)を「0」として、世代を上下に移動するごとに「1」ずつ増えていきます。

  • 一親等(いっしんとう)
    • 父母、子
    • 配偶者の父母(義父母)   
    • (配偶者自身は「0親等」ですが、当然対象です)
  • 二親等(にしんとう)
    • 祖父母、兄弟姉妹、孫
    • これには、配偶者の祖父母(義祖父母)や、兄弟姉妹の配偶者、配偶者の兄弟姉妹(義兄弟姉妹)も含まれるのが一般的です 。   

誰を基準に判断する?(世帯主のルール)

喪中はがきは、世帯(家族連名)で出すことが多いですよね。 たとえば「妻の祖父」が亡くなった場合、どう判断すればよいでしょう? この場合、世帯主(たとえば夫)から見た続柄で判断するのが一般的です 。「夫」から見て「妻の祖父」は「義祖父」となり、二親等にあたります 。そのため、世帯全体として喪中にするのが通例です 。   

三親等(おじ・おば、甥・姪)はどうなるの?

三親等にあたる、叔父・叔母(おじ・おば)や甥・姪、曾祖父母などの場合は、一般的には喪中としない(年賀状を出してもよい)ことが多いです 。   

【こよみの豆知識】ルールよりも「同居」と「ご自身の気持ち」が大切

ここまでルールをお話ししましたが、現代では「同居していたかどうか」が、とても大きな判断基準になっています

たとえば、二親等である祖父母でも、遠方に別居していて交流も少なかった場合は、喪中とせずに通常通り年賀状を出す、という方も増えています 。   

逆に、三親等である叔母さまと同居していたり、親同然に育ててもらったりした場合は、ご自身の気持ちとして喪中にするのが自然ですよね。

「何親等か」という形式的なルールは、あくまで基本。 最終的には、「故人との関係性の深さ」や「ご自身の今のお気持ち」をいちばん大切にしてください。新年をお祝いする気持ちになれないのであれば、無理に年賀状を出す必要はまったくありません。


3章:年賀状の喪中はがきはいつまでに出そう

喪中と判断した場合、次は「喪中はがき(年賀欠礼状)」を送る準備です。 この年賀状喪中とするためにお知らせするはがきは、「いつまでに」出すか、この「時期」が相手への配慮を示すうえで、とても重要になります。

また、この時期はご家族にとって、相続の手続きなど、やらなければならない事が重なる大変な時期でもあります。だからこそ、こうした挨拶状での心遣いが、お互いの負担を軽くするためにも大切になってくるんですね。

結論:11月中旬〜12月初旬に「相手に届く」ように

喪中はがきは、相手の方が年賀状の準備を本格的にはじめる前、つまり11月中旬から12月の初旬(上旬)までには相手の手元に届く(必着)ように手配しましょう 。   

なぜ、その時期なの?(2つの理由)

この「12月初旬まで」という時期には、はっきりとした2つの理由があります。

1. 相手への「思いやり」(費用と手間) いちばんの理由は、相手への配慮です。 もし連絡が遅れると、相手の方はすでにあなたの分の年賀状を買って、宛名やメッセージも書いてしまっているかもしれません 。 そのあとで喪中はがきが届いたら、その年賀状は送れなくなってしまい、相手の方の手間や費用を無駄にさせてしまいますよね。   

2. 郵便局の「年賀状引受開始」 郵便局が「年賀特別郵便」として年賀状の受付を開始するのは、例年12月15日です 。 多くの方がこの日に合わせて投函されます。それまでに喪中はがきが届いていないと、相手は年賀状を投函してしまい、行き違いになってしまいます。   

誰に出したらいい?(葬儀に来た人にも出す?)

「お葬式に来てくれた人や、亡くなったことを知っている親戚には、送らなくてもいい?」 これは、よくある誤解です。

喪中はがきは「亡くりました」という死亡通知(訃報)ではありません。 これは「年賀欠礼状(ねんがけつれいじょう)」といって、「今年は喪中のため、新年のご挨拶を失礼させていただきますという、儀礼的なご挨拶状なんです 。   

ですから、故人の死を知っている・知らないに関わらず、**「例年、年賀状のやり取りをしているすべての方」**に送るのが基本マナーです 。 葬儀に参列してくださった方へも、「年賀欠礼」の意を込めてお送りしましょう 。   

(※ただし、故人と面識のない仕事関係の方へは、お互いのビジネス上の挨拶を優先し、あえて喪中を知らせずに例年通り年賀状を出す、という判断もあります )   


4章:知っておきたい「喪中はがき」の書き方マナー

最後に、いざ喪中はがきを作成するときの、基本的なマナーを解説します。 儀礼的なお手紙なので、いくつか特有のルールがあります。

1. 基本的な構成

喪中はがきは、一般的に以下の要素で構成します 。 (1)年賀欠礼の挨拶(喪中につき…など)  (2)故人の情報(誰が、いつ、何歳で)  (3)生前のお礼と、結びの挨拶(変わらぬお付き合いをお願いする言葉など)  (4)日付(「令和〇年 十二月」など)    

2. 「年賀」という言葉は使いません

「年賀」は新年を「賀する(お祝いする)」という意味があるため、喪中はがきでは使いません 。 「年始」「年頭」「新年」といった言葉に置き換えましょう 。 (例:喪中につき年始のご挨拶を… )   

3. 句読点(「、」「。」)は使いません

儀礼的な挨拶状では、伝統的に句読点を使わない慣習があります 。 これには諸説あり、「(物事が)滞りなく流れるように」という縁起担ぎや、句読点が文章を読みやすくするための補助記号であることから、「読解力のある相手に補助記号を使うのは失礼にあたる」という、明治時代からの考え方が背景にあるとも言われています 。   

4. 「薄墨(うすずみ)」は必須?

弔事の手紙で使われる「薄墨」は、「悲しみの涙で墨が薄まった」「急なことで墨を濃くする時間もなかった」という心情を表すものです 。 では、喪中はがきも薄墨にすべきでしょうか?   

結論は、必須ではありません 。 四十九日も過ぎ、事前に準備する喪中はがきは、通常の「黒墨」でまったく問題ありません 。むしろ、印刷が薄墨だと読みにくいという側面もあります。 ただし、一点だけご注意を。本文をもし薄墨にした場合でも、はがき表面の「宛名」は、郵便局の機械が読み取りやすいよう、必ず「黒墨」で書きます 。   

5. はがきと切手の選び方

  • はがき:郵便局の通常はがきを使います。切手部分が「胡蝶蘭(こちょうらん)」のデザインのものが、弔事にも使えるため一般的です 。もちろん、お年玉くじ付きの「年賀はがき」は絶対に使わないでくださいね。   
  • 切手:私製はがき(印刷屋さんなどで作るはがき)を使う場合は、お祝い用の記念切手ではなく、郵便局で「弔事用切手」を購入して貼りましょう 。   

6. 近況報告は書きません

喪中はがきは、あくまで「年賀欠礼」をお伝えするものです。 出産や引越し、お子さんの進学といったおめでたい近況報告を書き添えるのはマナー違反とされています 。それらは、寒中見舞いや別の機会にあらためてお知らせしましょう 。   

まとめ

喪中の年賀状マナー、いかがでしたでしょうか。 ポイントをもう一度おさらいしますね。

  1. 期間:一般的に約1年間(一周忌まで)。年の途中で亡くなっても「初めてのお正月」は喪中と考えるのが基本 。   
  2. 範囲:一般的に二親等(祖父母、兄弟など)まで。でも、「同居」や「故人との親しさ」を大切に判断してOK。
  3. 時期:喪中はがきは、11月中旬〜12月初旬までに必着で送る 。   

とはいえ、基本マナーは分かっていても、「年末で間に合わない!」「うっかり送ってしまった!」といった、予期せぬことも起こりますよね 。 そんな「こんな時どうする?」という具体的なお悩みは、こちらのQ&A記事で詳しく解説しています 。   

【あわせて読みたい】 >>【喪中の年賀状】「どうしよう!」と悩んだら。年末・届いた・送った時のQ&A はこちら

ルールは色々ありますが、いちばん大切なのは「故人を偲ぶご自身の気持ち」と、「年賀状を交換する相手を思いやる気持ち」です。

この記事が、あなたの不安を解消する「暮らしのヒント」になれば幸いです 。

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このブログを運営している人

はじめまして、こよみです。
料理や掃除、季節の行事から人間関係の小さなコツまで、暮らしにまつわる疑問を探求し、試行錯誤を重ねるでのが私のライフワークです。
モットーは、『どんな小さな疑問も、暮らしを豊かにするヒントになる!』

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