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【誰に何を贈る?】お歳暮の相手と品物選び、のし・お礼状のマナーを解説

12月が近づくと、「今年のお歳暮はどうしようかな」と考え始める方も多いのではないでしょうか。

こんにちは、「こよみ暮らし」の、こよみです。慌ただしい毎日の中で生まれる暮らしの小さな疑問を、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

お歳暮の基本的な意味や時期は分かっていても、「じゃあ、具体的に誰に贈ればいいの?」「予算はどれくらい?」「のしってどう書くの?」といった、実践的な部分で悩んでしまうことはありませんか?

この記事では、そんなお歳暮の【実践編】として、贈る相手の考え方から、喜ばれる品物選び、そして意外と知らない「のし」や手渡し、お礼状のマナーまで、具体的なポイントを一つひとつ詳しく解説していきます。この記事を読めば、自信を持って今年のお歳暮選びができますよ!

目次

誰に贈るべき?感謝を伝えたい相手を考えてみよう

まず結論から言うと、お歳暮は「絶対にこの人に贈らなければならない」という厳格なルールはありません。基本的には、**「日頃からお世話になっていて、感謝の気持ちを伝えたい方、そしてこれからも良い関係を築いていきたい方」**へ贈るものです。

具体的にどんな方が対象になるか、ケース別に見ていきましょう。

両親・義両親・親戚

最も身近で、感謝を伝えたい相手ですね。特に離れて暮らしている場合は、元気でいることを知らせる良い機会にもなります。「いつもありがとう」の気持ちを込めて、家族が喜ぶ顔を思い浮かべながら選ぶ時間は、とても温かいものですよ。

親戚へ贈る範囲で迷った場合は、まず自分の両親に相談するのが一番です。家庭ごとの習慣や、親戚間の力関係など、自分だけでは分からない事情があるかもしれません。「〇〇おじさんの家には、うちから毎年贈っているから大丈夫よ」といった情報を事前に確認することで、無用な重複や気遣いを避けられます。

会社の上司・取引先

ビジネスシーンでお世話になっている方へ贈るケースです。日頃の感謝を伝えることで、良好な関係を維持し、ビジネスマナーを理解しているという良い印象を与えることができます。

ただし、ここで一つ非常に重要な注意点があります。

近年、コンプライアンス(法令遵守)の観点から、企業や公的機関では社員間の贈答品を禁止している場合があります。特に公務員の方へ贈るのは絶対に避けましょう。

良かれと思って贈ったものが、かえって相手を困らせてしまうことになりかねません。特に大企業では、利害関係を疑われることを防ぐために「虚礼廃止」として、お歳暮を含む一切の贈答を禁止していることがあります。もし会社関係の方へ贈りたい場合は、事前に社内の規定を確認したり、信頼できる先輩にそっと相談したりするのが賢明です。「相手に迷惑をかけない」という心遣いが、何よりも大切なマナーです。

恩師・習い事の先生・仲人

人生の節目でお世話になった方々です。結婚式の仲人をお願いした方へは、一般的に3年ほどはお歳暮とお中元を贈るのが礼儀とされています。また、お子さんの習い事の先生などへ、他の保護者の方々と連名で贈るケースもありますね。ただし、最近では先生個人が贈り物を受け取らない方針の教室も増えているので、事前に確認するとより丁寧です。

お歳暮、やめたい時はどうすれば?

一度始めると、なかなかやめ時が難しいのがお歳暮です。でも、お互いの状況の変化などで、お付き合いの形が変わることもありますよね。そんな時は、いきなりパタッとやめてしまうのではなく、少しずつフェードアウトしていくのがスマートな方法です。

相手からお歳暮が届いたら、まずはお礼状(または電話)で感謝を伝えます。その際に、**「今後はどうぞお気遣いなさいませんよう、お願い申し上げます」**といった一文を添えることで、こちらの気持ちを穏やかに伝えることができます。関係を続けたい意思を示すために「今後とも変わらぬお付き合いを」と付け加えるのがポイントです。

予算と品物選び:心から喜ばれる贈り物の選び方

さて、いよいよ具体的な品物選びです。ここが一番楽しくもあり、悩ましくもあるところかもしれません。

予算の相場は?

まず予算ですが、一般的には3,000円~5,000円程度が最も多い価格帯です。もちろん、これはあくまで目安。相手との関係性によって調整するのが良いでしょう。

  • 両親・義両親・特に大切な方: 5,000円~10,000円
  • 会社の上司・取引先・親戚: 5,000円前後
  • 友人・知人: 3,000円~5,000円

ここで大切なのは、**「毎年同じくらいの金額のものを贈り続ける」**ことです。去年より急に安くなるのは失礼にあたりますし、逆に高価すぎると相手に気を遣わせてしまいます。

これなら間違いなし!定番&人気のギフト

最新の調査でも、定番品は根強い人気を誇っています。迷ったら、以下のジャンルから選ぶのが安心です。

  • ハム・ソーセージ類: 見た目も華やかで、クリスマスやお正月など年末年始の食卓で活躍するため、常に人気上位です。少し高級なブランドのものを選ぶと特別感が出ます。
  • ビール・ジュースなどの飲料: 家族みんなで楽しめ、消費しやすいので喜ばれます。普段は飲まないようなクラフトビールや、こだわりの果汁100%ジュースのセットなどが人気です。
  • お菓子(和菓子・洋菓子): 個包装されているものなら、職場でも分けやすく便利です。有名パティスリーの焼き菓子など、少し贅沢なものが好まれます。
  • 海苔・調味料・コーヒーなど: 日持ちがして、普段使いできる実用的なギフトも根強い人気があります。

ポイントは、**「自分ではなかなか買わないけれど、もらうと嬉しい少し贅沢なもの」**を選ぶこと。そして、相手の家族構成や好みを考慮することです。お子さんがいるご家庭ならジュースやお菓子の詰め合わせ、お酒が好きな方には地酒の飲み比べセットなど、相手の顔を思い浮かべて選ぶことが大切です。

ちょっと待って!避けるべき品物(タブー)

良かれと思って選んだ品物が、実は失礼にあたることも。昔からの慣習で、贈り物として避けるべきとされる品物も知っておきましょう。

  • 履物(スリッパ・靴下など): 「相手を踏みつける」という意味合いがあり、特に目上の方には失礼です。
  • 文房具・時計: 「もっと勤勉に」という意味合いに取られることがあります。
  • ハンカチ: 日本語で「手巾(てぎれ)」と書くことから、「手切れ」「縁を切る」を連想させます。
  • 刃物(包丁など): こちらも「縁を切る」という意味合いがあります。
  • 現金・商品券: 目上の方に贈ると「お金に困っているでしょう」という意味に取られかねず、大変失礼にあたります。

最後の仕上げ!のし(熨斗)と渡し方のマナー

品物が決まったら、最後の仕上げです。渡し方にも心を配ることで、より一層気持ちが伝わります。

のしの正しい知識

お歳暮には紅白の「蝶結び(花結び)」の水引(みずひき)がついたのし紙を使います。蝶結びは何度も結び直せることから、「何度あっても嬉しいお祝い事」に使われます。

  • 表書き: 水引の上段中央に**「御歳暮」**と書きます。
  • 名入れ: 水引の下段中央に、表書きより少し小さめに自分のフルネームを書きます。
    • 連名の場合: 3名までなら、目上の人を右から順に書きます。4名以上の場合は代表者名を中央に書き、左下に「他一同」と添え、全員の名前を書いた紙を同封します。
    • 会社名を入れる場合: 代表者名を中央に書き、その右肩に少し小さく会社名を書きます。

「内のし」と「外のし」、どっちを使う?

  • 内のし: 品物の箱に直接のし紙をかけ、その上から包装紙で包む方法。配送中にのしが汚れるのを防ぐため、郵送で贈る場合に主に使われます。
  • 外のし: 包装紙の上からのし紙をかける方法。贈り物の目的がすぐに分かるため、持参して手渡しする場合に適しています。

持参する場合のマナー

本来、お歳暮は持参して手渡しするのが最も丁寧な形です。

  1. アポイントメント: 必ず事前に連絡し、相手の都合の良い日時を確認します。食事時や早朝・夜間は避けましょう。
  2. 服装と持参方法: 清潔感のある服装を心がけ、玄関前でコート類は脱いでおきます。品物は風呂敷か紙袋に入れて持参します。
  3. 渡すタイミング: 基本的には玄関先で挨拶を済ませた後、紙袋や風呂敷から品物を取り出し、相手から見て正面になるように向きを変えて両手で渡します。もし部屋に招かれた場合は、席について挨拶を終えてから渡しましょう。

贈られた側になったら?感謝を伝えるお礼のマナー

逆にお歳暮をいただく側になることもありますよね。その場合、**「お歳暮を受け取ったら、できるだけ早く感謝の気持ちを伝えること」**が何よりも大切です。品物が無事に届いたことを知らせる意味でも、受け取ってから3日以内を目安に連絡するのが理想的です。

最も丁寧なのはお礼状を出すことですが、親しい間柄であれば電話でも問題ありません。ビジネスシーンでは、取り急ぎメールでお礼を伝え、後日改めて書状を送るとより丁寧です。

お礼状には、①時候の挨拶、②お礼の言葉、③品物への具体的な感想(「家族みんなで美味しくいただきました」など)、④相手を気遣う言葉、⑤結びの言葉、を盛り込むと、心のこもった内容になります。

基本的にお歳暮へのお返しは不要です。ただし、同僚や友人などからいただいた場合は、半額~同額程度の品を「御歳暮」や「御礼」として贈っても良いでしょう。

まとめ:お歳暮は、現代における温かいコミュニケーション

今回は、お歳暮を贈る相手や品物選び、そしてのしやお礼状といった具体的なマナーについて解説しました。

  • 贈る相手は、日頃の感謝を伝えたい人。ただし会社のルールは要確認。
  • 予算は3,000円~5,000円が相場。相手の好みや家族構成を考えて選ぶのが◎。
  • のしは「紅白の蝶結び」で、表書きは「御歳暮」。渡し方にも心を配る。
  • いただいたら、3日以内にお礼を伝えるのがマナー。

一つひとつのマナーの裏側には、相手を思いやる日本の美しい心遣いが隠されています。この記事が、あなたの「ありがとう」を伝えるお手伝いになれば、これほど嬉しいことはありません。

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このブログを運営している人

はじめまして、こよみです。
料理や掃除、季節の行事から人間関係の小さなコツまで、暮らしにまつわる疑問を探求し、試行錯誤を重ねるでのが私のライフワークです。
モットーは、『どんな小さな疑問も、暮らしを豊かにするヒントになる!』

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